レンゲ沼・中瀬沼探勝路、桧原湖畔探勝路
台風が接近中の8月8日、レンゲ沼・中瀬沼探勝路、桧原湖畔探勝路を歩いてきました。裏磐梯ビジターセンター正午の気温は24.4℃、天気は曇でした。
上下レインウェア、クマ鈴、飲物、タオル、虫よけスプレーなどを準備して歩きましょう。
立秋もすぎ、野山の草花の顔ぶれはかなり変わっておりました。
レンゲ沼・中瀬沼周辺で、まず目についたのは、次のような植物でした。
↓ ツリフネソウ
↓ ガマズミの実
↓ ヤマブドウの実
それほど強い雨にはあたりませんでしたが、視界不良で中瀬沼展望台からの磐梯山の雄姿は見られませんでした。ただ、整った沼と樹木の配置は眺めることができました。(↓)
レンゲ沼・中瀬沼から桧原湖の白樺展望台に向う前に、松野自得・加寿女(じとく・かずじょ)の句碑に立ち寄りました。(↓)
桧原湖は 暮れて磐梯 月に聳つ 自得
ありあけの 夢はむらさき ほととぎす 加寿女
松野自得・加寿女は、高浜虚子率いる「ホトトギス派」の俳人夫妻です。
自得の句は、左の大きな磐梯石の斜面に豪快に彫ってあります。加寿女の句は、右の磐梯石にまとまりよく彫ってあります。ともに裏磐梯の自然を月とともに読んだ気宇壮大な句です。皆さんもぜひ立ち寄ってください。
さて、バックスさん、レイクランドひばらさんのある湖岸付近には、明治の岩なだれが及ばなかったところがあります。(旧)白樺展望台と湖中の月島です。バックスさんの桟橋付近に、黒いごつごつした石以外に、黄土色の平たく割れる石があるのがそれです。この石からは植物の化石が見つかっております。
↓ 磐梯石とたいせき岩(泥岩:黄土色の石)
ここから桧原湖岸沿いに南下しました。
探勝路沿いには、今を盛りにヤマユリが強い芳香を伴いあちこちに咲いていました。(↓)
なかには、赤みの強い鮮やかな色をした花もありました。(↓)
そのほか、よく目についたのは次のような植物でした。
↓ トリアシショウマ
↓ ヨツバヒヨドリ
↓ オオウバユリの開花
一番手前がつぼみ、その右が開きかけ、左が開花直前、一番右が開花と、まとまってありました。
また、木の実、キノコなども多く見られ、季節の移り変わりを感じさせられました。
↓ 腐葉土を持ち上げて育つキノコ
↓ ミツバアケビの実
そして、このコースの名物の吊り橋です。(↓)
この桧原湖畔探勝路は、舗装されて歩きやすい、全長約4kmの静かなコースです。磐梯山の明治の噴火後回復した緑は、はや深い森の様相を示しはじめ、桧原湖岸の明るい風景とあいまって、自然を感じ、自然の中を歩く喜びを味わうことのできるすぐれた探勝路です。(↓)
「世界一美しい散歩道」と言われるニュージーランドのミルフォード・トラックとどことなく雰囲気が似ているコースです。
みなさんも、十分な準備をしたうえで、ぜひ歩いてみてください。
<ターサン>
※こちらの自然情報はPDFファイルでもご覧になれます。
ダウンロードはレンゲ沼・中瀬沼探勝路、桧原湖畔探勝路
※裏磐梯はツキノワグマの生息域です。散策の際には、クマ鈴などでクマに人間の存在を知らせてあげてください。また、近年、イノシシも裏磐梯に生息し始めました。十分注意しましょう。どちらも目撃したら、ビジターセンターにお知らせください。(電話:0241-32-2850)
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