早稲沢・デコ平探勝路

昨日、ビジターセンター正午の気温24.7℃、天候くもりのなか、早稲沢・デコ平探勝路を、グランデコのゴンドラを利用し、デコ平側から歩いてきました。
朝から昼近くまでは雨だったため、セパレートのレインウエアは必携でした。湿気が多かったので、レインウエアの内側の衣類の選択も大切です。ポリエステル系の繊維がべとつかず、気持ちよく歩けます。

さて、ゴンドラで一気に標高1390mまで上がり、降りた後は、西にコースを取ります。20分ぐらい歩きますと、デコ平湿原に着きます。

↓ デコ平湿原

この辺りは、森林の垂直分布の、山地帯と亜高山帯の境界あたりになり、広葉樹と針葉樹の両方が見られます。

↓ 針葉樹のオオシラビソ(別称アオモリトドマツ)の幼樹

上から見ると、雪の結晶を思わせるような枝ぶりです。

湿原で目線を下げると多くの植物が見られます。
↓ ツルコケモモとモウセンゴケ

モウセンゴケの捕虫葉は幅1cm位です。

↓ 湿原の下部

この辺りからは天気が良ければ磐梯山が望まれるところです。
湿原周辺では、カッコウ、ホトトギス、ウグイスが元気に鳴いていました。

ほかに湿原周辺では、ハクサンシャクナゲ、ガクウラジロヨウラク、ワタスゲ(実)が目につきました。

さて湿原を横断したら、次は百貫清水を目指します。約30分ほどの行程です。

↓ デコ平から百貫清水までの探勝路の様子

探勝路はよく刈り払いされていて歩きやすいです。

↓ 途中で出会った姿の良いブナ

さて百貫清水に着きました。

↓ 百貫清水の全体の様子

↓ 沼の底から湧きあがる清水

水底での湧水で、砂がまるで火山噴火のように広がります。ひしゃくが備えてあって、水を飲むことができました。さすがに日本名水百選「小野川湧水」の水でした。

百貫清水の位置は、大早稲沢山系(主にカコウ岩でできている)と西大巓・西吾妻山系(主にアンザン岩の溶岩でできている)のほぼ境の位置で、両者の鞍部(標高1310m)を過ぎると、下りが始まります。そして足元の石はごま塩のような色のカコウ岩となります。

↓ 最低鞍部付近の石(カコウ岩)

↓ きつい傾斜の布滝への下り(振り返って来た道を撮影)

標高差約100mほどを下ります。コース幅が狭くなりますので、慎重におります。

20分ほどで水の音が大きくなり、分岐点に着き、右に少し進むと布滝になります。

↓ 布滝

約60~70mの高さの急傾斜を西大巓方面からの沢が何段もの滝をつくって下ります。
いかにも深山幽谷といった印象で、心が奪われます。
このあたりで目につく植物は、ヤグルマソウ、ウワバミソウ、リョウメンシダなどで、
深山の印象です。野鳥ではミソサザイの甲高く元気な声が多く聞かれます。

↓ ショウキラン

道のわきにきれいな色で腐生植物のショウキランがありました。
森の、土壌の豊かなところに生える植物です。

↓ ヤグルマソウ

白い花ですが、やや赤みがさしていました。

布滝からは、まだ下りが続きますが、傾斜は緩やかになります。

↓ 途中、道が沢の左岸から右岸に移るところです

以前ここに橋がかかっていましたが、過去の大水で流されました。水量にもよりますが、この時は、4歩ほど石の上を歩き、靴をぬらさずに渡ることができました。

今も通行止めの表示がありますので、もし渡る人は、自己の判断で、杖などを用いて慎重に渡ってください。

渡り切って約10分も歩くと、立派なトイレと駐車場のある早稲沢口に着きます。

ここから早稲沢の集落までは、さらに2kmほど歩く必要があります。
車道と「吾妻川渓流探勝路」の二つの道がありますが、探勝路の方は、中ほど一か所の橋が流されたままで「通行止め」となっていますので、車道を進んでください。

この探勝路は、標高1400m前後の花の多い湿原や湧水と、吾妻川源頭の深山幽谷を巡る、個性派のコースでここならではの魅力があります。散策者は少なく、山が深いですので、しっかりした装備(防水性のトレッキングシューズ、レインギア、着替え、食料、水、クマ鈴、地図、コンパスなど)のもと楽しんでください。

◇ターサン◇

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※裏磐梯では、近年クマだけでなく、イノシシも生息し始めました。
十分注意しましょう。 どちらも目撃したら、当センターにお知らせください。(電話:0241-32-2850)
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