桧原・細野パノラマ探勝路、野鳥の森探勝路
昨日は桧原・細野パノラマ探勝路、裏磐梯野鳥の森探勝路を歩いてきました。
ビジターセンター正午の気温18.9℃、天気は晴れで暑くも寒くもない、よい日和の中でのトレッキングでした。
まず、野鳥の森の細野口から入りました。
このあたりは沼や湿原が多く、木道をめぐりつつ歩きます。ただ、木道の傷みが進み、バリアフリーだったコースも所々平坦でなく少し傾いていたりします。雨で木道が濡れている時は滑りやすいので気を付けてください。
↓ 細野口の木道
今の季節は白、ピンク、オレンジと百花繚乱、多くの花が見られます。
↓ ケナシヤブデマリ
↓ タニウツギ
↓ レンゲツツジ
途中、木道が分岐してビオトープとして整備された沼に行くことができます。
↓ 白花と紅花のズミ
↓ タチカメバソウ
湿原が終わると、探勝路は森に入ります。
↓ 観察小屋あと
数十年前まではここに観察小屋がありました。キビタキ、クロツグミ、ツツドリ、ホトトギス、ウグイスなどの声が間近に聞くことができます。
道はブナ主体の森の中を緩やかに登っていきます。
↓ オオヤマザクラの巨木
馬の背、つげの台を過ぎると、探勝路沿いに幹が10本に分かれたオオヤマザクラの巨木があります。
「野鳥の森の十本桜」と呼びたいほど見事です。
パノラマ探勝路に行く道への分岐から野鳥の森展望台へ向かうと、ブナの巨木が目立つようになります。
↓ 尾根沿いのブナの巨木
↓ 野鳥の森展望台よりの磐梯山
ここは明治の磐梯山爆発の全景が見える、裏磐梯きってのビューポイントです。
そしてここが、今回のコースの最高点(標高1098m)です。
さて、来た道を戻り、パノラマ探勝路に向います。
↓ パノラマ探勝路と野鳥の森桧原口(桧原大橋側)の分岐
パノラマ探勝路入口は少し高いところに看板のあるところです。下を向いて歩くと看板を見落とし、右側の桧原口の方に下りていきますのでご注意ください。
ここからだとパノラマ探勝路は、ブナ・ミズナラ主体のゆるやかに北に下る尾根道になります。
↓パノラマ探勝路の様子
この道の歩きだしは、ネマガリダケが密生しております。
時々、クマが食べたと思われる食べあとがあります。
まもなく、桧原湖と西大巓方面の見晴らしのよいポイントを通ります。
↓ 西大巓と桧原湖中部(馬の首付近)
↓ 巨木の森を進む尾根道
↓ 見事なブナの巨木
巨木の生き物としての存在感には圧倒されます。
豊かな森のなかは土壌中の養分も豊かなため、腐生植物のギンリョウソウがたくさん咲いています。
↓ まさに竜の頭のようなギンリョウソウ(銀竜草)の花
ギンリョウソウは、れっきとした顕花植物なのに、腐生生活のため葉緑素が不要となって抜けた植物です。それだけこの地の土壌が豊かな証です。
尾根の高度が低くなるにつれ、ミズナラも多くなります。
↓ ミズナラの巨木
ミズナラ主体の林ごしにうす青く桧原湖が見えてくるとまもなく、湖望前に着き、
桧原本村にたどり着きます。
↓ パノラマ探勝路の北口近くの林
↓ パノラマ探勝路北入口付近からの西大巓と堂場山
さて、桧原湖北西部の道路を南に進み、野鳥の森の桧原口に向います。
↓ 野鳥の森桧原口の案内板(桧原大橋から入ります)
↓ 野鳥の森桧原口の入口
いきなり急な登りとなりますが、コルリ、センダイムシクイ、ツツドリ、ウグイスなどの声が多く聞かれ、心癒されるコースです。(↓)
約40分ほどの登りで、パノラマ探勝路との分岐のなり、細野口、桧原本村へと行けます。
今回のコースは、野鳥の森の細野口周辺は湿原と林縁の花の多いコース、パノラマ探勝路は涼しくなだらかな巨木めぐりコースとなり、とても魅力あるコースと言えます。
ただ、あまり歩いている人が少なく、だれとも会わないトレッキングになる可能性もあります。十分な装備のもと歩いてください。標高800~1100mの、変わりやすい山の天気ですので上下のレインウエア、防水性のトレッキングシューズ、クマ鈴、水分、行動食は必携です。また防虫スプレーもあるとよいです。
◇ターサン◇
※こちらの自然情報は、PDFファイルでもご覧になれます。ダウンロードは桧原・細野パノラマ探勝路こちら。裏磐梯野鳥の森探勝路はこちら。
※裏磐梯はツキノワグマの生息域です。散策の際には、クマ鈴などでクマに人間の存在を知らせてあげてください。
また、近年、イノシシも裏磐梯に棲息し始めました。十分注意しましょう。
どちらも目撃したら、ビジターセンターにお知らせください。
(電話:0241-32-2850)