桧原・細野パノラマ探勝路

11月16日、パークレンジャーやパークボランティアの方々との今年度最後の巡視で、「桧原・細野パノラマ探勝路」を歩いてきました。※このルートは、1/25000地形図「桧原湖」には記載されていません。
磐梯山や西吾妻山は雪化粧し、昼の気温は6~8℃と風が冷たく感じられ、巡視中、少し雪が舞いました。
自然情報はこちらのPDFからもご覧になれます。

探勝路の様子

桧原集落側の入口
桧原集落の東側の尾根先端が入口です。桧原湖岸に駐車スペースがあります。
尾根上部まで、ミズナラ林をつづら折りに登っていきます。


尾根上の探勝路
尾根の北側はミズナラやブナの林。南側はカラマツ林です。
落ち葉が厚く敷き詰められた平坦な道が続きます。


展望箇所からの眺め
途中には桧原湖を望める展望箇所がいくつかあります。



桧原分れまでは、株立ちや枝のコブなど不思議な姿をしたブナが多く見られます。
薪炭林などとして人が利用したせいでしょうか?


尾根上の四等三角点
1/25000地形図「桧原湖」の「△1022.4」になります。


展望台と野鳥の森探勝路との分岐
ブルーシートで覆われたベンチの奥、右上に進むと「野鳥の森展望台」です。
左に直進すると「裏磐梯野鳥の森探勝路」になりますが、木道が破損しているため通行禁止です。※普段は「通行禁止」の表示がありますが、積雪前に撤去したようです。



桧原分れから野鳥の森展望台のブナは、太くてりっぱです。
探勝路前半と後半のブナの違いが面白いです。


野鳥の森展望台からの眺め
展望台からは、桧原湖を挟んで、雪を纏った磐梯山が見えます。


急な下りの階段
桧原分れから桧原口(探勝路入口)へは、急な階段が続きます。
階段の丸太は濡れているととても滑りやすいので、注意してください。


桧原大橋(2021.11撮影)
桧原大橋が見えてくるとゴールは間近です。



探勝路入口(桧原口)
南側の入口です。
細野側から桧原大橋を渡り、桧原トンネル手前を左折し、約100mで駐車場があります。

生き物たちの様子


ヒメモチ(モチノキ科)
茶色と灰色の景色の中で、唯一、生命を感じる色でした。


ヒラタケ(ヒラタケ科)


ナメコ(モエギタケ科)


クリタケ(モエギタケ科)



ツキノワグマのフィールドサイン
ブナの木につくられた「クマ棚」と探勝路上の糞。
例年12月中~下旬までクマは徘徊しています。トレッキングの際は、熊鈴やホイッスルの携行など、クマ対策を必ずしてください。



車が1台の場合、路線バス等がないため、探勝路を往復するか、車道を約3km歩くことになります。
往復の場合、桧原集落口から野鳥の森展望台の景色を目指すのがいいと思います。
車道を歩くなら、「堂場山どんぐり探勝路」も歩いてみてはどうでしょうか。

本格的な降雪や積雪前のこの時期、人が少なくとても静かな散策を楽しめます。
落葉した森林は、日差しが入り明るく、思わぬ展望が得られます。
防寒や雨雪の対策をしっかりして、ぜひ、初冬の裏磐梯にお越しください。

◇はが◇