この生き物、どこで見られる?①

東北地方も梅雨入りしましたが、裏磐梯では晴れの日も多く、雨が降ったり晴れたりと不安定な天気が続いています。
晴れている日は気温が高く、蝶が飛び回ったりミンミンゼミの声が聞こえたりと、本格的な夏の訪れを感じさせます。

以前、スタッフミニブログでは「この生き物、何者?①」で知らない生き物の「種同定(しゅどうてい)」についてご紹介しましたが、
ビジターセンターの窓口では、知っている生き物を探しに訪れる方も多くいらっしゃいます。

先日、ビジターセンターの窓口にお越しになったお客さんからは「ゼフィルス」について聞かれました。
裏磐梯はゼフィルスの名所と紹介されることが多くあり、愛好家も多く訪れます。

ゼフィルスとは?
ゼフィルス(Zephyrus)とはミドリシジミという蝶の仲間のグループをさす愛称です。
多くの種類の雄は、翅の表側に緑色の金属のような光沢をもち、小さいながらもとてもきれいです。


ジョウザンミドリシジミ(シジミチョウ科)Favonius taxila

ゼフィルスの幼虫はほとんどの種類がブナやカシワなどのブナ科植物を食べますが、一部はハンノキなど別の植物を食べる種類もいます。
裏磐梯は噴火の影響があり、ハンノキの仲間が多く生育していますので、ハンノキを食べる「ミドリシジミ」が多く見られそうですが、
ビジターセンターのデータからは見つけることができませんでした…

ゼフィルスの名所とされるのは裏磐梯でも噴火の影響を受けていないブナ林です。
小さいのでよく観察するのはなかなか大変ですが、日差しを受けてキラキラ光る姿はとても目立ちますのでブナ林を歩かれる際はぜひ探してみてください!

この生き物が見たい!という場面がございましたら、是非ともビジターセンター(現在は裏磐梯物産館内の案内窓口)へお越しください。
ビジターセンターのデータから、スタッフが頑張って調べます!(分からない場合・ご案内できない情報(希少種など)もございますので、ご了承ください)
また、こんな生き物見つけたよ!というお話も、お聞かせ頂けるととっても嬉しいです!(データは大切に扱います)
裏磐梯の自然情報のターミナルとして、裏磐梯ビジターセンターをご活用いただけますと幸いです!

蝶に関するイベントを行います→蝶をみつけて裏磐梯を調べよう

注意!
*裏磐梯は「磐梯朝日国立公園」に指定されています。次に訪れる方も自然を楽しめるよう、野生動植物の採取は行わないでください。
*特に五色沼自然探勝路や磐梯山の登山道などは「特別保護区」に指定されており、採取が禁止されています。ご注意ください。

◇自然解説員 なかじま◇

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