五色沼自然探勝路

先日3月5日に「五色沼自然探勝路」を歩いてきました。

五色沼自然探勝路は、約30の湖沼群の総称である五色沼沿いにある探勝路です。
天候や季節や見る角度などによって、沼の色が微妙に変化することから、五色沼と呼ばれています(一般社団法人自然公園財団 2018)。

出発準備
裏磐梯ビジターセンター午前9時ごろの天気は晴れ、気温は2.3℃でした。
防雪・防寒対策を行うようにしましょう(スノーシュー、レインウェア、防寒着、帽子、手袋などの装着)。
可能なら、温かい飲み物や行動食なども準備しましょう。

五色沼自然探勝路の道のり
今回は、裏磐梯物産館から「毘沙門沼」を目指して歩きました。
五色沼自然探勝路の道程は、裏磐梯ビジターセンターのホームページもご参照ください。[裏磐梯ビジターセンター 五色沼自然探勝路]
今回は「柳沼」→「青沼」→「瑠璃沼」→「弁天沼」→「竜沼」→「みどろ沼」→「赤沼」→「毘沙門沼」の順に巡ってきました。

行きは路線バスを利用して、裏磐梯物産館まで移動しました。
裏磐梯ビジターセンター最寄りの「五色沼入口」で乗車し、「裏磐梯高原駅」で下車です(片道¥250)。
運行状況や時刻表は、磐梯東都バスさんのホームページをご覧ください。[磐梯東都バスホームページ]


裏磐梯物産館前
ここからスタートしました。
雪に埋もれていますが、階段がありますので降りていきました。
目印は紅白のポールや竹竿、少し見えている手すりなどです。


柳沼
まずは柳沼が見えてきました。
他の池沼と水系が異なり中性を示し、一般的な水の色です。


母沼
柳沼の向かいに見える母沼です
柳沼と同じく一般的な水の色です。


青沼
沼を覆う氷は大部分が融け、美しい青色の沼が姿を見せていました。


瑠璃沼

こちらも美しい青色を呈していました。
沼の向こうには磐梯山が見えており、素敵な眺望でした。


弁天沼
弁天沼は、五色沼湖沼群のなかで、毘沙門沼に次いで大きな沼です。
氷が融けて、吾妻連峰が水面に映り込んで見えるようになってきました。


竜沼
竜沼は、探勝路から少し離れた場所に位置しています。
そのため、夏季には草木に隠れて見ることが出来ません。
冬季にしか見ることが出来ないため、幻の沼とも呼ばれています。


みどろ沼
先の青い沼と異なり、こちらは緑色が美しい沼です。
また、手前は緑、真ん中は赤、奥は青、と沼の中でも色が異なります。


赤沼
こちらもみどろ沼と同様に、綺麗な緑色を呈する沼です。
岸辺には酸化鉄が沈着しているため、沼のフチが赤く彩られていますね。



毘沙門沼
五色沼湖沼群のなかで、最も大きい沼です。
展望台から一望する雄大な景色は、まさに絶景です。
裏磐梯ビジターセンターから最も近い場所にある沼でもあります。

スノートレッキングに伴う危険
雪の中を歩くことは、楽しくて気持ちが良いものですが、危険もあります。
特に最近は暖かい日が多くなったため、「踏み抜き」が起きやすい状態になっています。


踏み抜いた穴
探勝路沿いには、いくつか雪を踏み抜いた跡がありました。
このように踏み抜いてしまうこと、あるいは踏み抜いた穴に落ちないよう、十分注意しましょう。


凍った地面
水たまりが凍っている個所もあります。滑りやすいので注意が必要です。

生き物たちの様子
最後に、今回の散策で見つけた生き物たちを紹介します。
春が近づいて、生き物たちが動き始めたようです。


フキ(キク科)
雪が融けているところには、フキの花茎が頭を出していました。
春の山菜として天ぷらやふき味噌にして楽しまれている「ふきのとう」です。
<!>五色沼での動植物の採取は法律で禁じられています<!>


コゲラ(キツツキ科)
後頭部に赤い羽毛のあるものがオスです。今回は性別の判別が出来ませんでした。


カルガモの群れ(カモ科)
沼をカモたちが優雅に泳いでいました。
写真に映っているのはカルガモですが、マガモ(カモ科)やオオバン(クイナ科)もみられました。


イスカ(アトリ科)?
針葉樹に赤い鳥がとまっていました。
おそらくイスカと思われます。

***
裏磐梯では雪解けが進み、春の訪れが目の前に迫っております。
青い水面に白い雪と岩肌のコントラストが映える美しい景色を見られるのは冬のシーズンだけです。
今シーズン最後のチャンスに、スノートレッキングを体験してみてはいかがでしょうか。

◇ナカジー◇

裏磐梯ビジターセンターでは、長靴、スノーシュー、双眼鏡などをレンタルしています。
予約はできませんので、当日ビジターセンターまでお越しください。[レンタル料金等の詳細]

<引用文献>
一般社団法人自然公園財団. (2018). 磐梯朝日国立公園 パークナビ 浄土平・裏磐梯. pp. 50.