コウリンタンポポ防除の紹介
当ビジターセンター機関紙「裏磐梯だより」No.120(2023年7月発行)
「裏磐梯図鑑No.35 固有種?バンダイクワガタ」の記事で取り上げたコウリンタンポポ防除についてご紹介します。
*国立公園特別保護地区でのコウリンタンポポ防除活動には登録が必要です。
◇
6月25日 裏磐梯スキー場 コウリンタンポポ繁茂状況の様子
NPO法人裏磐梯エコツーリズム協会主催「外来植物セミナーとコウリンタンポポ防除大作戦」に参加しました。
出発前に福島大学 黒沢教授より、裏磐梯における外来植物の侵入状況や防除について話を伺いました。
キショウブ、オオハンゴンソウ、イタチハギ、コカナダモ(水草)など他の外来植物についても紹介がありました。
裏磐梯スキー場のゲレンデ
ゲレンデのいたるところにコウリンタンポポの群落がありました。
オオハンゴンソウと同じように、外来植物が持つ繁殖力の強さを感じます。
登山道入り口の看板
コウリンタンポポ(キク科)
コウリンタンポポは見た目はきれいな花ですが、繁殖力の強い外来植物です。
「生態系被害防止外来種リスト」の中の「その他の総合対策外来種」に指定されています。
6月25日の防除作業では、参加者30名ほど、全体で46.5kgを抜き取りました。
◇
7月4日 磐梯山 櫛ヶ峰 コウリンタンポポ繁茂状況の様子
NPO法人裏磐梯エコツーリズム協会主催の防除活動にパークボランティアさんが参加するとのことで、同行させて頂きました。
猪苗代スキー場林道から沼の平を経由し、磐梯山火口壁(櫛ヶ峰の手前)まで行ってきました。
磐梯山火口壁(右の山が櫛ヶ峰)
群生するコウリンタンポポ
コウリンタンポポは栄養の少ない場所を好む生態ということもあり、砂の地面でも繁殖しています。
磐梯山火口壁でみられた植物
バンダイクワガタ(オオバコ科)
“磐梯“の名前が入り地域のシンボル的な植物として親しまれています。
残念ながらお花の時期には1週間遅かったようです…
アズマギク(キク科)
マルバシモツケ(バラ科)・コウリンタンポポ
ハクサンチドリ(ラン科)
◇
本来その場所にいなかった生き物が侵入し、ひとたび繁殖してしまうと駆逐や根絶は困難なものになります。
防除にあたっては、土地の所有者(管理者)の承諾が必要です。あわせて、特定外来生物の取り扱いなど、守るべき法令があります。
防除イベントに参加するなどして、ご協力頂けますと幸いです。
福島県発行:知っている?あなたの身近な外来種福島県外来種ハンドブックでは
外来種についてわかりやすく紹介されています。ご覧ください。
◇たかしま◇