【イベント報告】夜の昆虫観察会

2024年8月24日の夜、裏磐梯物産館駐車場をお借りして
『夜の昆虫観察会 ムシムシ!ライトトラップ』を実施しました。
(名前のわかる範囲ですが)見ることができた昆虫をご紹介します。



夜間に昆虫を誘引する照明を設置することで、
日中には見ることのできない昆虫(主に蛾、カミキリムシ)や、水辺の近くにしかいない水生昆虫(トビケラ・カゲロウ・カワゲラなど)を惹きつけることができます。


最初に講師の先生より
「なぜ、夜に昆虫は灯りに寄って来るのか」「ライトトラップ仕組みと観察のねらい」「触ると危ない昆虫」の説明を受け…


ライトを点灯!昆虫が来るのを待ちます!

<蛾のなかま>


キシタバの仲間
下の羽が黄色(オレンジ色)の蛾です。


カギバガの仲間
半月型の見た目で、羽の先が尖っています。


ウスイロギンモンシャチホコ


クワコ

その他
サザナミスズメ・シャクガspp・キリガspp・ヤガspp・メイガspp…

<その他の昆虫>

トウヨウモンカゲロウ


ムラサキトビケラ


▲資料 ムラサキトビケラの幼虫。葉っぱで筒状の巣を作ります。


カワゲラのなかま


「ツノを持てば臭くないかな?」と言ってPVさんが捕まえたのは…

ツノアオカメムシ


ヒメカマキリモドキ
前足がカマキリの鎌と似た作りですが、カマキリの仲間ではありません。
アミメカゲロウ目に属しており、アリジゴク(ウスバカゲロウ)の仲間です。
別々の系統の生き物の、形態や器官などが類似した機能(身体の仕組み)を持つこと『収斂進化』といいます。


*収斂(しゅう-れん)…複数のものや条件が1点にあつまること。
 収縮・収穫・租税の取り立て・光が集まること などを意味する言葉。



ケラ(おけらは俗称)
水陸両用、穴掘りの達人!形は独特ですがコオロギに近縁です。
モグラと同様、掘ることに特化した前足で土をかき分けます。
こちらも『収斂進化』ですね。

その他
写真は割愛させていただきますが、その他に
ヒゲナガカミキリ・モモブトシデムシ・キリバネトビケラ・アキアカネ・モンスズメバチ・ナミテントウ・シロホシテントウ・チャバネアオカメムシ・クサギカメムシ・小さい甲虫…などなど



遅い時間のイベントにも関わらず、参加者16名の観察会となりました。ありがとうございました。
今年度は施設が展示改修工事のため使用できない事情があり、1回のきりの夏休みイベント開催となりました。
来年の夏は子供たちが目をキラキラさせるような、生き物の観察イベントを複数回企画できたらと思います。
<たかしま>

*生物採取の際は必ず、土地の管理者から許可を得ましょう!
*場所によっては生物採取禁止・立入禁止(国立公園特別保護地区・私有地など)です。事前に確認しましょう。

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